コラム

【レポート】岡学園「マーケティング論Ⅱ」の授業で、公共交通機関の持続性を高める利用促進のプレゼンを行っていただきました!

エリア : 長野市

長野県と2016年に包括連携協定を締結している岡学園さん。
11月17日に、マーケティング論Ⅱの授業で「公共交通の持続性を高める利用促進の啓蒙」をテーマに4つのチームに分かれ、学生の皆さんから施策提案の最終プレゼンテーションを行っていただきました。

どのチームも非常に素晴らしい発表で、
オリジナルのデザインロゴやキャラクター等がキラリと光っていました。

その中で、僭越ながら「くらしふと信州賞」として選ばさせていただいた
チームDの「ふらっと アップデ→ト」について今回の記事でご紹介します。

チームDは、岡学園グラフィックデザインコースの戸谷さん、松永さん、大備さん、長野プロデュース科の佐藤さんの4名です。
まず今回のターゲットの20~30代の特徴について、民間のアンケート結果を分析し、
「スキルアップや新しい趣味の発掘・人脈形成に興味はあるが、実践できていない人が多い」としました。

この新しいことに挑戦したい人に向けた「公共交通機関」×「若者応援」の企画として、駅やバス停の近くの新しい趣味や挑戦につながるお店をジャンルごとに見やすくしたWebサイト「ふらっと アップデ→ト」を考案されました。

実は、このプレゼンの約1か月前に中間発表があり、フィードバックを行っていました。
そこで3つの課題が浮かび上がり、対応策を考えていただきました。

1.新しいことに挑戦したい人のイメージができない
2.普段電車を利用していない人向けのアプローチが必要
3.駅の近くにお店があるのか(お店がない駅もある)

1は、より若者の共感しやすさと言葉のハードルを下げるために、「新しいことに挑戦したい人」から「日常のマンネリ化解消」というワードに変更しました。

2は、サイト内で紹介するお店の選び方として、お酒を取り扱っている場所、プチ観光になる場所、手ぶらで気軽に行ける場所を多く掲載し、マンネリ化解消を強調すること。
また、駅から自宅が近いのに自動車を利用している方向けに、電車に切り替えることで節約できる駐車場代等の経済的メリットを示すことにしました。
ただ、それでもやはり、「自動車社会の長野県で公共交通機関を利用してもらうのは難しく実際に乗ってもらえないのではないか」と考え、公共交通機関を利用してお店に行くとポイントが付く制度を設計されました。

3は、新たなカテゴリーを追加することにしました。
飲食店や観光施設だけではなく、「スポーツ」「芸術」「学び」「癒し」にカテゴライズされるお店や体験を掲載することで、幅を広げ、日常のマンネリ化解消につながる様々なニーズにも対応できるようにされました。
実際に調べていく中で、知らない魅力的なお店や施設・体験がたくさんあることに気付いたそうです。

以上の要素を新たに取り入れて、中間発表時の課題を克服していました。
提案内容が磨かれて特性が出てきたことで、よりリアルに近くなり、使ってみたいと思える人も増えたのではないかと感じました。

そして、いよいよ制作物の発表です!


ふらっと アップデ→ト

日常のマンネリを感じている人
駅周辺に住んでいるけど自動車を利用している方向け
「公共交通機関」×「若者応援」のサイト




とっても素敵なデザインですよね。
「行き先は、気分で決める。」という若者目線のキャッチコピーとともに、エモーショナルな背景写真を用いて印象的なトップになっています。そのすぐ下にはマップや長野県内のすべての駅の路線検索が用意されており、すぐに検索することができます。さらに下に行くと、様々なジャンルのお店や施設が掲載されるようになっています。
ぜひ完成形も見てみたいなと強く感じました!

チームDでは、制作物の効果について以下のとおりまとめています。


<利用者目線>
駅近のお店を使う→新しいものを見つけるマンネリ解消の旅

<事業者目線>
お店が繁盛+地域活性

⇒公共交通の利用促進


今回の岡学園「マーケティング論Ⅱ」の授業は、長野県交通政策課、ゼロカーボン推進課をはじめ、県内でバス・電車を運行する事業者の方々にも入っていただき、最終プレゼンも講評をさせていただきました。
どのチームのプレゼン内容も素晴らしく、若者目線の発想や着眼点は参考になるものばかりでした。
私たちの暮らしが豊かになる、まさに「くらしふと」なアイデアが詰まっていました。

受講された2年生の学生の皆さんは、就活中の方も多くいらっしゃるということで、この授業や発表で学んだことや経験を、ぜひ社会人になってからも生かしていただければと思います。

また、自家用車ではなく公共交通を使うことで、二酸化炭素等の排出が少なくなり地球温暖化防止につながることも、日々の中で意識して行動を考えていただくようになれば大変ありがたいです。

発表お疲れさまでした!

“くらしふと”したくなったら