コラム

持続可能な地域づくりの本質は「自治力の回復」にある? 白馬村「ゼロカーボンロードマップ」に見る、脱炭素・生物多様性の回復と住民参画のヒント

エリア : 白馬村

多くの自治体でゼロカーボンシティ宣言や、地球温暖化対策計画が立てられるようになっている昨今。脱炭素に向けた動きが加速する一方、脱炭素地域づくりは行政主導になることが多く、住民の巻き込みに課題を抱えている自治体からの相談が、くらしふと信州にも日々寄せられています。

そんな中、ゼロカーボンへの住民参画に向けて新たな取り組みをはじめている自治体が県内でも生まれはじめています。

その一つがスノーリゾートとして知られる白馬村です。白馬村では、ゼロカーボンビジョンと村民を結ぶための具体的なアクションプランをまとめた「白馬村ゼロカーボンロードマップ」を作成。さらに、住民を巻き込んでのワークショップを開催し、村民が主体的・内発的に環境施策に関わってくれるような普及啓発にも取り組んでいるといいます。

自分ごとにしづらい脱炭素地域づくりを、地域住民に自分ごとにしてもらうには何が必要なのでしょうか。

インタビューを通じて見えてきたのは、脱炭素を「環境政策」にとどめず、「地域創生政策」として捉えることで村のブランド化に繋げていくという攻めのゼロカーボン施策や、行政施策という「公助」だけでゼロカーボンを推し進めるのではなく、地域が自律的に課題を解決していくために住民の「自治力=共助」を高める支援をするというこれからの公助のあり方でした。

 

「白馬村らしさ」を打ち出したロードマップが脱炭素の官民連携を促進

 

−–白馬村は2020年2月にゼロカーボンシティ宣言を行い、2050年までにCO2排出ゼロを決定。さらに「白馬村ゼロカーボンビジョン」を2022年に作成しています。そんな中で、ロードマップを作成した背景は何だったのでしょうか?

白濱:ゼロカーボンに向けたビジョンだけがあっても、住民としては何をすればいいのか、自分ごととしては考えづらいですよね。そこで長野県が県民に向けて作成しているように、村民に向けて脱炭素に向けた具体的なアクションプランをまとめたものが、「白馬村ゼロカーボンロードマップ」です。

 

 

−–白馬村ゼロカーボンロードマップを手に取って、印象的だったのが、単にゼロカーボンを目指すだけでなく、より「白馬らしさ」を高めるロードマップになっている点でした。

白濱:そこはとても意識したところですね。ロードマップでは、4つの重点施策を掲げ、環境と経済的価値の好循環を目指しました。具体的には、「①宿泊施設・家庭における省エネ推進」、「②温室効果ガスを排出しない 移動・運輸・交通」、「③白馬の自然環境と調和したエネルギー循環」「④白馬の自然環境を活かした自然生態系・生物多様性の回復」です。

もう少し詳しく説明します。

まず「①宿泊施設・家庭における省エネ推進」に関しては、寒冷地である白馬村において、断熱施設や住宅の増加などの省エネ施策を通じて消費エネルギーを減らしつつ、生活の質を高めていくことを目指しています。

次に、「②温室効果ガスを排出しない 移動・運輸・交通」について、観光地でもある白馬村は観光客の村内移動が課題の一つとなっていますが、化石燃料のモビリティを増やせばその分CO2の排出も増えてしまいます。

そこで、マイクロモビリティ等含め、環境に配慮した地域モビリティを充実させ、脱炭素と地域交通の課題を同時に解決しようと考えました。

白馬村は一人当たりの車両保有台数が多い地域ですが、これらの施策と併せて村内のガソリン車利用の削減も目指していきたいです。

そして「③白馬の自然環境と調和したエネルギー循環」について、美しい田園風景と山岳景観を持つ白馬村では、景観にも配慮した再エネ設備の普及が重要と考え、村内のほぼ全域を野立ての太陽光発電設備の禁止エリアに指定しています。

そうすると、太陽光発電だけで電力を賄うことが難しくなるので、小水力発電など白馬村の自然環境と調和した再生可能エネルギーの導入と、循環のあり方を探索しながら再エネ100%を目指すことを掲げました。

最後に、「④白馬の自然環境を活かした自然生態系・生物多様性の回復」です。白馬村は、バブル期や長野オリンピックの開催に伴う商業的な土地開発を経験したこともあり、村民の中で自然環境の保全に元々意識が高い地域でした。だからこそ、脱炭素(CO2量の増減)のものさしだけで環境保全を捉えずに、生物多様性の回復という自然そのものへのまなざしも取り入れ、ゼロカーボンとネイチャーポジティブの両輪で白馬村の豊かな自然風土を守っていこうという想いを込めました。

白馬村の村民憲章にも自然風土の保全への思いが力強く語られている

 

−–そのような白馬村らしさを打ち出したロードマップを作成したことで何か反響はありましたか?

白濱:ロードマップ作成当初の情報発信は、行政公式HPへの掲載、村民向け広報誌での配布、SNSくらいだったのですが、ありがたいことに、白馬村と一緒にゼロカーボンの推進で協働したいという企業からの問い合わせを何社もいただきましたね。

例えば、シンガポールに本社があるCO2測定の会社からは、「CO2排出量の可視化を通じて、定量データに基づく目標設定や施策検討の支援をしたい」と申し出ていただき、既に実測値ベースの村内CO2排出量の算出に向けて動き始めています。村内の事業者のうち70社を目標に、ツール導入もしくはアンケート回答でデータを集め、現状のCO2排出量を把握する実証実験を行ないます。他にも再性可能エネルギーの域内循環等、様々な提案をいただいたりもしています。

−–村民向けに作成したロードマップが、結果的に企業との連携につながるのは面白いです。ゼロカーボンシティ宣言をしている自治体は多いですが、白馬村のように具体的なアクションプランまで描いている自治体はまだ多くないからこそ、企業にもその本気度が伝わったのかもしれませんね。

村内事業者に向けた全村でのCO2排出量可視化事業及びCO2測定ツールの説明会の様子

 

 

環境と経済の好循環。
「暮らしの質」が高まれば、観光客からも選ばれるリゾートになる。

 

−–白馬村の特徴を打ち出したロードマップを作成したことで、官民連携が加速されたということですが、村民の巻き込みを図っていく上ではロードマップの制作で意識されたことはありますか?

白濱:単なる環境政策だと、「環境のために生活を我慢しなければいけないのではないか」というようなネガティブなイメージを持たれがちです。だからこそ、「環境に取り組むことは、住民の暮らしや観光客の満足度を高め、世界から選ばれるマウンテンリゾートにつながっていくんです」というメッセージをロードマップの中で伝えたかった。

例えば、泊まりに行ったホテルが寒いと滞在体験としてはマイナスの印象ですが、断熱改修によって、エネルギー効率を高めながらホテルの滞在体験を向上させることができる。あるいはCO2が出ないモビリティによって地域内の移動の快適性向上にも繋がったり、当たり前にコンポストが設置されていて、ゴミが循環する暮らしが実現されていたり。

そうした、持続可能な暮らしが白馬村に実現されていくことで、新たな暮らし方自体が観光客にとっての楽しみになり、2泊3日のアクティビティ観光が2週間のライフスタイル体験型の観光となり長期滞在に繋がるかもしれません。

−–環境政策が観光振興にもつながっていくということでしょうか?

白濱:はい。白馬村は観光業に関わっている村民が多いので、観光振興に繋がるというのは村民の自分ごとにも繋がりやすい。村長も「サステナブルなオールシーズンマウンテンリゾートへ」という明確な方向性を打ち出しています。

世界ということは、競合はスイスやカナダのような海外エリアも含まれてきます。世界のマウンテンリゾートの中で、白馬村を選んでもらおうと思った時、環境に配慮されている地域づくりは当たり前に取り組んでいなければいけません。だからこそ、「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」にも応募をし、ニセコや美山町に次いで選出いただきました。

「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」はUN Tourism(国連世界観光機関)が持続可能な開発目標に沿って、観光を通じて文化遺産の促進や保全、持続可能な開発に取り組んでいる地域を認定する世界的なプロジェクトです。

2024年には、持続可能な観光地経営の世界的な認定機関であるGSTCの日本版「JSTS-D International」のロゴ認証もいただくことができました。

これらの認定・認証は、観光客の数だけでなく、地域の文化や自然維持のための経営方針や取組等が評価されます。

村民にも、白馬村の文化や自然は世界に認められるものであることを誇りに思っていただくと同時に、先人たちが繋いできてくれた、これらの土台の上に現在の観光産業が成り立っていることを共通認識として持ちながら、共に持続可能な観光を盛り上げていけたらと思います。

−–確かに、地球のための環境保全というメッセージだと、どうしても意識の高い人しか参加してくれない可能性がありますが、暮らしや地域経済にもつながっていけば自分ごとに感じる人はぐっと増えそうです。

 

政策と現場をつなぎ、多様な村民を巻き込むための「ファシリテーター」の重要性

 

−–白濱さんは2023年に今のポジションに着任する際に埼玉から移住されたと聞きました。前提知識が多くない中で、白馬村らしいロードマップを作っていくのは難しさもあったのではないかと思いますが、いかがでしょうか?

白濱:2023年12月に地域活性化起業人制度を活用し、専門人材として今のポジションに着任しました。最初の仕事として、ゼロカーボンに向けたロードマップを作りたいという要望があったのですが、既に行政として掲げるゼロカーボンビジョンや、環境施策の推進に意欲的に取り組む村民の活動もある中で、どんなロードマップを作るのが良いのだろうかという悩みはありました。白馬村では2019年の気候非常事態宣言以降、ゼロカーボンに向けた議論やワークショップなどは精力的に取り組んできているので、一から何をすべきかを考え直すために、新たにワークショップでアイデアを出したりするというのも違和感があったんです。

白馬村として、今のフェーズで考えるべきことは方向性(WHY)や新たなアイデア(WHAT)を考えることではなく、これまで考えてきたことをどう具体的に実装するか(HOW)ではないかと。だからこそ意識していたのは、すでにある村民の声やアイデアを背景を含めてなるべく深く理解し、取り入れるということでした。そこで、着任してすぐに取り組んだのが、各団体へのヒアリングです。

−–例えばどんな団体、村民の声を取り入れたのですか?

白濱:例えば、白馬村には、白馬村観光局「GREEN WORK HAKUBA」というサーキュラーエコノミーが毎年開催されていますが、その枠組みで描かれた「サーキュラーエコノミービジョン」や、環境問題に取り組む村民有志の会が作成した約70ページにも及ぶ計画提言書「白馬村へ愛を込めて」、HAKUBAVALLEY TOURISMのSDGs小委員会で作成している「HAKUBAVALLEY SDGs アクションリスト」があります。

白馬村観光局主催で毎年開催されているサーキュラーエコノミーカンファレンス「GREEN WORK HAKUBA」。白馬村の環境施策推進における事業者連携の要にもなっている

 

「サーキュラーエコノミービジョン」は前職で作成に携わっていたので背景を理解していましたが、それ以外はどんな想いや考えで作成されたのか理解できていませんでした。そこで、それらの制作メンバーや村内事業者に、制作の背景や想い、それぞれが感じる白馬村の課題感や可能性などのヒアリングをさせていただきました。

ヒアリング内容や、それぞれの団体のビジョンや計画書の内容を盛り込む形で、「ゼロカーボンとネイチャーポジティブの両輪で白馬村の豊かな自然風土を残し続けること」を目的においたロードマップを作成しました。

白馬村の村民憲章では、白馬岳や姫川に象徴される白馬村の自然風土を”いのち”と表現しています。村民の方も目指したいと思ってもらえるロードマップづくりを意識し、元々あった地域の文脈を大切にして作りました。

白馬村民・事業者の有志が制作した、ゼロカーボン行動計画提言書

白馬村への提言にあたってのメッセージ(カバーレター)

 

−–ゼロカーボンを受け入れてもらうためにも、すでにある地域の文脈との接続を意識することが重要だと。

白濱:そう思います。私のこれまでのキャリアとして、ワークショップデザイン、ファシリテーションを通じて、実現したい未来をみんなで描き、企業や自治体のビジョンやイノベーションに落とし込むというプロジェクトが多かったこともありどうしたらゼロカーボンやネイチャーポジティブの実現に向けて、ステークホルダーみんなの間に立って、一緒に取り組んでいけるかをずっと考えてやってきました。その意味では、環境施策全体のファシリテーションみたいな役割を担おうとしているのかもしれません。

 

身体性を通じた「楽しい参加」が地域や地球の自分ごと化へと繋がっていく

 

−–ファシリテーターという役割はとても腑に落ちました。環境政策と経済政策や、村と村民、ビジョンとアクションなど、異なる領域や立場にあるものごとを調整することで、ゼロカーボンを「みんなごと化」させていっているように思います。

白濱:「みんなごと化」の施策として注力したいと考えているのは、村内にある姫川源流の生物多様性を再生していく住民参加型ワークショップです。生物多様性の再生はゼロカーボンと並んで世界的にその必要性が高まってきていますし、先ほどの4つの重点領域の一つにも含めています(「④白馬の自然環境を活かした自然生態系・生物多様性の回復」)。生物多様性のことを考えると、「行政区画」という人間視点の分け方よりも、「流域」や「水系」と呼ばれる水のつながりによる生き物視点の分け方の方が都合が良い。白馬村は源流の湧く村としてこの取組はとても重要だと考えています。

インタビュー途中で生物多様性の再生WSに取り組む姫川源流にも案内していただきました

 

また、源流の生物多様性を回復するワークショップの何が「みんなごと化」になるかというと、誰でも身体を使って楽しく参加できるということと、世代や立場を超えていろんな人たちが集まれるということなんです。

生物多様性回復ワークショップといっても人間にできることは、多様な生命が生きる土や水の環境を整えてあげることなんです。土中環境や水質改善を通じて自ら生態系に関わることは、その行為自体を楽しいと思ってもらえたら主体的な参加にも繋がるし、五感を通じて生き物や地球のことを学んでいくことでもあります。自分たちの土地に自分たちで手を入れることを楽しめるという意味で「地域の自分ごと化」であり、生き物や地球のことを五感で学ぶという意味で「地球の自分ごと化」でもあると思います。

そして、生物多様性の回復のためにみんなで手を入れようと思うと、色々な人が必要になります。環境意識が高い若い世代、地元の原風景として源流を守りたいおじいちゃんやおばあちゃん、さらに、ワークショップをやる際には生き物の専門的な知識がないといけないので、大学の先生や研究者などの専門家に参加していただく必要もあるし、取組に共感すれば「一緒にやっていきたい」と言って企業が協賛してくださったりもする。

−–ワークショップだといろんな切り口から関われるし、身近な生物多様性の再生であれば具体的に地域の景色も変わっていくのでやりがいも感じられそうですね。

2024年11月に生物多様性回復プロジェクト「はくばいきものラボ」のキックオフとして開催されたトークイベントの様子。2025年の初回以降、姫川源流域の環境改善ワークショップを実施していく予定

 

 

目指すのはコモンズへのケアを通じた「自治力」の再生

 

−–ロードマップの制作やワークショップなど、ファシリテーターとしての役割を通じて、ゼロカーボンの「みんなごと化」に取り組んでいる白濱さんですが、今後に向けてさらにやっていきたいことはありますか?

白濱:行政としてゼロカーボンやネイチャーポジティブに向けた取組はもちろん進めていくのですが、公助的なアプローチだけでなく、いかに「共助」的に地域を良くしていけるかという部分に取り組んでいきたいです。そもそも環境の取り組みも根本は「自治力の回復」だと思っていて。大気、水、土、雪など、環境って本来はみんなのもの、コモンズ(共有資源)なわけですよね。昔は、川や土地の管理もみんなで共助的に行っていくものでしたが、いつしかそれが行政の仕事(=公助)になっていった。近年、公助の限界も語られる中で、行政の役割は姫川源流のような地域のコモンズをみんなで守り営んでいく方法を学び合える場づくりであったり、「自分たちでも生物多様性回復のための活動ってできるんじゃん」という体験づくりであったり。共助したくなる体験をつくることがこれからの行政に求められていく役割の一つだと思っています。

−–ゼロカーボンって公助だけでも自助だけでも難しいわけですよね。環境政策の「みんなごと化」とはすなわち、住民一人ひとりの共助や地域住民と共に自治力を育んでいくことであると。行政の役割の捉え直しも必要になってきているのかもしれませんね。

白濱:そうかもしれません。そのためにも、みんなのものをみんなでケアし合うという取り組みと、自分がわくわくする創造的な行為みたいなものがうまく混ざる体験を作れるかどうかは大切だと思っています。

例えば、土中環境を整えて生物多様性を再生するワークショップでは、しがらづくりを行うのですが、みんなで杭を打ち、間に木の枝をしがらませ、最後に枯葉をしくといった作業を行います。水が流れるのをゆっくりにさせることで土中環境を改善するがことが目的ではありますが、その過程でみんなで手を動かしていくことの楽しさだったり、結果として本来の生態系に馴染んだ植物や動物が見られるようになったりする。地域を良くしようとするプロセスを行政と地域住民が共にすることにも意味があると思うんです。

 

−–そこに住む住民一人ひとりが関わるプロセスには、効率性だけでない価値がありそうです。

白濱:それに、自治力が上がっていけば、地域の風土を生かす知恵も育まれやすくなると思います。先人たちは、里山に入って自分で木を切って家を建てたり、農業に加え、山菜や野草を採ることで食料を得たり、百姓仕事を営みながら里山とともに生きてきたわけですよね。そうやって自然に関わりを持った暮らしがあったからこそ、地域にある自然資源にも気づきやすくなるし、それを暮らしに役立てる知恵や文化も育まれてきたはずです。

昔に戻るわけではないけれど、令和の時代に即した形で自然との接点を広げていくことで、今よりも身の回りの自然環境に関心が向くようになるだろうし、地域の風土への理解も深まると考えています。

そうなると、白馬村に最適な再エネや治水のあり方などについて対話できるリテラシーも高まり、白馬村らしい持続可能な地域づくりにもつながるはずです。

−–「白馬村らしい持続可能な地域づくり」。

白濱:そのために、これまでの村民が白馬の自然とどのように関わってきたのか、その歴史や文化の価値を掘り起こし直すことも必要だと思っています。白馬村では2024年11月に、地域の生物多様性と私たち人間の暮らし、そしてその関係性について学びながら、人も含めた”いきもの”がいきいきいられる地域を目指すために「はくばいきものラボ」を立ち上げました。

キックオフイベントでは、「姫川源流域のくらしといきもの」をテーマに白馬村の暮らしの変遷と生物多様性について、戦前の白馬を知る民俗・日本思想史家の田中欣一先生と、生物多様性を専門として全国で土中環境や水質改善の取組で引っ張りだこの坂田昌子さんをゲストにトークイベントを開催しました。

トークイベントの中で、坂田昌子さんから「内なる自然」という話がありました。目にみえる物理的な木や山などの「外的な自然」と関わり合う中で、私たち自身の内側に育まれる精神性や倫理観、価値観などのことです。白馬村の自然環境を繋いできてくださった先人たちが、この土地に暮らす中で育んできたであろう「内なる自然」を、今を生きる私たちの中に再生しながら、持続可能な未来に向けたゼロカーボンやネイチャーポジティブをみんなで目指していきたいですね。

はくばいきものラボでは、5月13日までクラウドファンディングにも挑戦中(別サイトに転移します)

 

執筆・写真:くらしふと信州コーディネーター 北埜航太

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