プロジェクト進捗レポート

ゼロカーボンって正直とっつきにくい!楽しく、ラクに取り組むには??(岡学園プロジェクト第2回)

エリア : 長野市

8月31日(木)の初回授業から約1か月。学生が4つのグループに分かれ、それぞれ練ってきたアイデアを9月28日(木)にプレゼンしてくれました。

なにより驚いたのは、とにかくみなさんのプレゼンテーションが素晴らしかったこと!
文章で伝えられずもどかしいのですが、心をつかむ説明に我々も普段の説明スライドや説明の仕方をもっと磨かねばと刺激を受けました。

さて、ここからは気になる提案内容をご紹介したいと思います!

A班からは、世の中にあるエコなアプリ(徒歩などエコな移動手段を選択するとポイントが貯まる、脱炭素量の可視化ができるなど)を複数調査し、それらのメリット・デメリットを比較した上で、新たにつくるのはなくすでにある効果的なアプリを“広げる”ところをくらしふと信州で取り組んだらどうか、という提案。
さらに、授業に参加している20名だけではもったいないので、全校生徒にくらしふと信州のことを知ってもらう機会をつくれないか、という意見ももらいました。うれしいですね。

B班からは、「君たちにはできるか?」というテーマで、幼稚園児~小学生をターゲットに、リサイクルを楽しく学んでもらうためのレクリエーションを行い、こどもたち経由で学んだことを親に伝えるという拠点を活用したイベントの提案。
知識ではなく“体験”からインプットする視点はとても大事!

C班からは、実際のところ自分たちがゼロカーボンに興味を持って自主的にワークショップなどに足を運ぶかというと運ばない!という正直な気持ちから、“いかに消費者側が意識したり努力せずにゼロカーボンに寄与できる社会にしていくか”というとても本質的なところに切り込んでくれて、グサッと刺さりました。

具体的には
・ホテルのアメニティの廃棄量が多いので、アメニティを竹などの環境負荷の低い素材に変えていく
・海外のスポーツチームのように、サポーターと一緒にチームを応援するつもりで車から徒歩に変えるなどアクションを誘発する
といったアイデアが出ました。

D班からは、「くらしふとをそもそも授業で聞くまで知らなかった」「何やっているのかわからなくて拠点に入りづらい」「自分がゼロカーボンに対して何をしたらいいかわからない」「ゼロカーボンは怪しそうで難しそう」という率直な印象を現状分析し、それらと似たような事例として“株”や“政治”を取り上げながら、はじめの一歩が肝心!ということがクリアに。
ターゲットを若い世代に設定し、デジタル媒体(アプリのようなもの)から拠点に行きたくなる仕組みとして、家庭にある不要な素材をくらしふと信州拠点に持ち込むと、バス・タクシーに使えるようなポイントと交換できる「くらしふとカード」を提案してくれました。

くらしふと担当や講師田村さんから全体へのフィードバックとしては
・ゼロカーボンだけでなく、公共交通など、他の地域課題の解決も合わせてできるような提案になるとさらによい
・ゼロカーボンへのインパクトが大きいものとそうでないものを分析すると効果の大きさが見えてくる(リサイクルの寄与度は??)
・県としての取り組みなので、もっと大きいインパクトを生み出すにはどうしたらよいだろうか。
・提案したアイデアを実行する人、サービスの受け手は誰で、その人・企業が実際そのアイデアを採用してやってもらうにはどんなメリットが必要なのか
といった深堀をお願いしました。

総じて感じたのは、
ゼロカーボンについては共通して「難しい」「よくわからない」という、とっつきにくさがあるということ。普段担当として向き合っていると当たり前になってしまっていたので、ハッとさせられました。

知識ではなく体感してもらうこと、そして努力しなくても気軽にできる行動をどうやったら取ってもらえるのかという命題に対しては、まさに「デザイン」の力が発揮できるところ!

ブラッシュアップされた次回の提案がとても楽しみです。

 

 

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